個人的にこういった、SNSで騒がれているような治安の悪さは抜きにして、ゆったりと時間が流れる作品が好みではあるのだけど。
確かに全体的にテンポの悪さは否めなかったかなー、という印象。
これはもう相性の問題というか、テーマ自体が令和のアニメファンとは合っていなかったのかもしれない。原作自体が2004年のものだし、世界観なんかにズレが出るのは当然とも言える。
「氷菓」のような平和なミステリーと違って、あまり馴染みのない事件性の高いミステリーというか事件そのものを扱っているのも、ワイワイと盛り上がりにくい一因となっているように思える。
調べてみるとこの作品は「氷菓」よりも後に発売されていて、米澤穂信さんの生み出した人が死なないミステリーの属性はありつつも、より本来のミステリー要素が強い作品になっている。
跳ねなかった要因
- 映像表現との相性
- 盛り上げ役がいない
- じつは本格ミステリー
映像表現との相性
冒頭で書いたように、私はのんびりした作品が好きだ。
主に日常系の作品のことだが、小市民のような派手なアクションのない作品も含まれる。
今期は原作ファンである「負けヒロインが多すぎる!」があまりにも強過ぎたため、あまり話題にならないなあ…とは感じていたものの、個人的には楽しみに見ていた。
ご当地アニメ、というほど岐阜県を押し出した作品とは感じなかったけれど、一部豊橋市を推した「負けイン」と比べて酷評している人を見かけたので自分なりに「小市民シリーズ」を評価しようと思った。感想とは別に。
見出しの通り要因の一つは小説での表現が、映像で表現した時に合わなかったことだと思った。
例えば「ココアの作り方」。ハッキリ言ってしまうと、かなりどうでもいい謎解きだった。
以前感想を書いた【小市民シリーズ】最近の作品にはないテンポ【2話】 | さてはたぬきのしわざだな (hatanuki.com)ように、小鳩くんと健吾の関係性を深掘りするための1話だったのだけど、多くのわかりやすく面白いアニメを求めている視聴者にとっては退屈でしかなかったのだろう。
10代から始まった倍速視聴の文化は20、30代にとどまらず中年世代にまで及んでいる。
私は実情を知らないけどTikTokやInstagram、YouTubeのショート動画ではわかりやすい動画でないとスクロールされて内容を評価してももらえないとか、厳しい。
私がアニメを見始めた2010年あたりと比べても、毎クール非常に多くの作品が放送される中で視聴者をキープし続けるのも大変になってきているような気がする。
盛り上げ役がいない
冒頭に書いたように、全体を通してゆったりとした作風になっていた。
「氷菓」では千反田える、福部里志と物語を盛り上げるキャラクターがいたけど、小市民シリーズにはそういったキャラクターがいなかった。
アニメの視聴者はキャラクターのテンションに引きずられるところがあるので、そういった意味ではいざ感想を呟こうと思っても冷静な分析のようになりがちだったように思う。
何でも盛り上がるのが正解、というわけではないので、こういった作品も楽しんでみている人がいるということが伝わったらいいな。
※2期決定してました!やったー
実は本格ミステリー
と言えるほどミステリーに精通していないので素人意見ということで。
アニメ、かわいいキャラクターという要素で忘れがちだけど、小市民シリーズは本格ミステリーと言っていいと思う。
一見ゆるく、つまらない日常の謎ばかりと思いきや、クライマックスには大きな事件が関わってくる。
私は小山内さんの目的を知った時、同著者の「追想五断章」を思い出した。
ミステリーのジャンルとしては全く違うものになるけど、気付いたときにうわあ!って驚くような展開。
小説を読み始めて間もない頃の記憶なので、今読んだら違う感想を持つかもしれないけど、やっぱり米澤穂信の作品なんだなあって感動した。
終わりに
2期も決定したということで!めでたい。
結局感想も書いてしまった気がします。大目に見てください。
小市民シリーズの原作を読んでしまうか取っておくか…どうしよう。
古典部シリーズもそろそろ新刊が出ないかなあ。